2008年05月09日

博品館劇場の増山加弥乃ちゃん

2008年5月7日(水)にミュージカル「魔法使いサリー」を見てきました。

サリーちゃんを演じるのはAKB48卒業生の増山加弥乃ちゃん。私が初めてAKB48を見たのは初日の前日(2005年12月7日)の記者会見でした。その日にゲネプロがあり、次の初日と2日続けて見たのですが、そこで印象に残ったのは前田敦子さんと増山加弥乃さんでした。

一般的なわかりやすさに個人的な期待度をプラスした「ブレイクする期待値が高い子」という意味で自分の中ではまずこの2人をインプットしました。

前田敦子さんはわかりやすさもあって、すぐにファンも着き、順調に劇場外の仕事も増えていき、ある意味、当然といえば当然の結果となりました。

一方、増山加弥乃さんは、どういうわけか劇場に通うファンの中ではそれほど人気上位ではなかったような話を常連さんから聞きました。ステージのパフォーマンス、トークの切り返し、ファンへの対応の仕方など、いろんな要素が他のメンバーと比べて伸び悩んでいたのかもしれません。

それでも持ち前の明るさを失わずにステージをこなしたことが、現在の事務所の方の目に留まり、「チョコミミ」のミミという、今までのAKB48では見せなかったキャラクターを演じることで、ミュージカルの主演の仕事にまでつながってくれたのだと思います。

リハーサルスタジオでインタビューしたときには、Cバージョンが通し稽古をしていたので、あまりゆっくりとはお話しできなかったんですが、話した印象はAKB48に在籍したときとさほど変わらない感じでした。

加弥乃ちゃん本人が歌には自信がないようなことを言っているので、「そんなことないよ」と言っても信じてくれません(笑)。「AKB48の中では下手なほうではない」とでも言ってあげたかったけど、もう彼女は卒業してるんだからそんな話をしたってしょうがないし、たぶん、ミュージカルの現場で同世代の女の子たちの歌を聞いて、自分の力不足を感じたのでしょう。

「うまくない」って思ってくれてるってことは、「うまくなりたい」と思っていることですから。ということは「うまくなる」ってことでしょう。見守りましょう(笑)。

ステージでの増山加弥乃ちゃん


「リハーサルのときや初日と比べてずいぶん上達してる」とマネージャーさんからうかがっていたので、楽しみに見させていただきました。

確かにセリフの声の出し方に凄みが出てました。リハーサルと本番の違いだけではないでしょう。きっと本番のステージを3回やったことで力がついたのだと想像してます。それはAKBのステージでさんざん経験してたはずなので、本番は強いはず。

前半、チェリーちゃん(世界大魔術団の魔術師の娘)の境遇を見てるだけでなぜかホロリときてしまいます。「家族がテーマの物語」と加弥乃ちゃん自身が言ってますが、「ファミリーミュージカル」という名にふさわしい内容でした。

私自身、そんなにたくさん「ファミリーミュージカル」的なものを見ているわけではないですが、楽曲も脚本もいい仕上がりになっていると思います。願わくばオケの音源やアレンジをもうふた工夫ぐらいしていただければ本当に文句のないファミリーミュージカルと言ってもいいでしょう。

そしてそしておすすめは、サリーの弟・カブ役の石井日菜ちゃん。彼女の役のはまり具合が抜群! 少しだけ舌っ足らずな声の出し方や動きがリアリティとコメディ性を増幅させてくれます。

チェリーちゃんを励まそうとするサリーのけなげさに大人の私も心を打たれます。増山加弥乃としてでなく、知らないうちにサリーちゃんとして見ていったんですが、カーテンコールになって私の中で急に「増山加弥乃」に戻りました。

「増山加弥乃」に戻ったと同時に、自分が見てきた「AKB48の増山加弥乃」の歴史がひとコマひとコマ見えてきて、それが今のステージとつながっている姿を見ているとなぜか涙が出そうになりました。

「“親心”ってこういうものなんだろうか……」


今まで私、かなりたくさんのアイドルの成長の過程を追い続けてきたんですが、こういった感情(“親心”)は初めてだった気がします。

応援するにしても、ファンとしてなんらかの行動を起こすことで(たとえチケットや商品を買うだけとしても)応援してきたのなら、彼女の成長ぶりが自分のことのようにうれしく感じるものです。

今回、メディアの立場として、AKB48に入ってから卒業するまで彼女にできたことはあまりなかったような気がします。

篠山紀信写真展覧会『AKB48 JUMP & CRY』オープニングレセプションでえれぴょんとのツーショットをかわいく撮れたことだけは自信が持てますが、それが応援したことかというと、そういうわけでもないでしょう。

ただ、マネージャーさんが私のコラムやブログの記事をたまたま読んでくださっていて、私が加弥乃ちゃんを評価していたことを知ってくださっていたのには勇気づけられました。そして、魔法使いサリーの紹介記事は、ほんの少しでも動員に協力できたらという想いで力を入れて作りました。インタビューした後に写真を撮るとコミュニケーションが少し取れてるのでいつも以上にかわいい表情をしてくれたように思います。

ごめん、ちょっと脱線しました。「親心」の話です。

ファンとしてではなく、(擬似)恋愛の対象としてでもなく、メディアの立場ではあるんですが、カーテンコールでお客さんの拍手に包まれてる加弥乃ちゃんを見て起きた感情は、たぶん親が子に持つ感情に似てるんじゃないかなって思ったんです。

私に、もし子どもがいたら加弥乃ちゃんぐらいの年頃の娘がいてもおかしくない齢になってしまいました。だからってアイドルと娘は違うし、アイドルに恋愛感情を持ったり性的な魅力を感じる、“正常なアイドルファン”(苦笑)としての側面も持っています。

残りの公演は3回


AKB48の増山加弥乃さんをずっと見てきた人が、魔法使いサリーの増山加弥乃さんを見て私と同じような気持ちになるかどうかはわからないですけど、たぶん、このミュージカルの加弥乃ちゃんを見たら感動することは間違いないと思います。

歌も、セリフも、身体の動きも、AKB48時代よりもずっとずっと成長した姿をぜひご覧になってみてください。当日券もまだあるようです。

加弥乃ちゃんの出演は9日(金)夜、10日(土)昼、11日(日)夜の残り3回です。

プリマベーラのイリュージョンを一度も見たことのない方は、この公演で見ることができるので一石二鳥です。
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posted at 05:49│コメント(1)アイドル論 | AKB48

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この記事へのコメント

1. Posted by ピーナッツ   2009年07月24日 16:07
「彼女にしたい」「妹にしたい」「お姉さんになってほしい」…。この感情よりもっと強いものがある。それは、「この子、娘にしたい」、この感情…。移り気が少なく、長く続く、この感情をもたれた子は、例え、AKBで1番をとれなくても、宝物だと思います。
いつか、より大きな舞台に立った増山さんが、大物の俳優さんから評価されて、流れで、「笑っていいとも」のテレフォンショッキングのゲストに紹介されて、AKBの肩書きなくタモリさんの隣に出てって、「どうやってデヒューしたの?」って、タモリさんに聞かれた時、はじめて「実は、私、元AKB48で…」。 この瞬間、全部、変わると思う。でも、あるからね、こういうこと。全ては、増山さん次第だけど、頑張ってほしいものです。

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