2007年10月13日

「HERO」と「踊る大捜査線」

この二つのドラマを比較したりするサイトやブログは結構あるみたいなんで、あえて書く必要もないとも思ったんですが、書きたくなったので書きます。

この前の3連休で時間を作って映画『HERO』を見てきました。

それは木村拓哉の魅力に負けたわけで(笑)。もともとフジテレビの映画とか番組の映画化を劇場で見に行ったりすることは基本的にありません。だから『踊る大捜査線』だって映画館では見てないです。見たとすればたぶん『優駿』(斉藤由貴)とか『おニャン子・ザ・ムービー』ぐらいでしょう(苦笑)。

ドラマの「HERO」はキムタク主演のドラマの中でもかなり好きなほうで、最近ドラマを録画して保存する習性などすっかり忘れてしまった私でさえ、このドラマはVHSですが保存してしまうぐらい好きなドラマです。

いつか上映も終わってしまって忘れてしまうんだろうと思ってたんですが、急に思い出してレイトショーで見ることができました。

結論からいえば、「1800円で見るにはもったいないが、1200円(レイトショー)だったら許す」といったところでした。

この映画の物語はテレビドラマの延長線上にあるわけなので、それは安心して見られるとは思います。本編のドラマファンの期待には十分応えられると思います。ただ、映画的興奮はあんまり得られなかったなぁ……。

映画的興奮て何だろう……うまく言葉で説明できませんが、映画『HERO』は確かにお金はかかってるんだけど、映画館で見なきゃいけない映画じゃなかったです。画面の大きさだけで言えば、昨今のホームシアター型のテレビだったら映画館で見てもさほど変わらないのかもしれないですけど、そういう問題でもないです。

半年ぐらい前に『ALWAYS 三丁目の夕日』をテレビで途中から見たときに「これ、絶対映画館で見たかった」とどれだけ後悔したことか……。これには映画的興奮はありました。

『HEROスペシャル』(綾瀬はるか、堤真一、中井貴一が出てきたやつ)にはかなり映画的興奮はあったんですけどね。何が違うんでしょう。

今回の映画の内容が悪いと言ってるわけではないですよ。ドラマ的には面白いし、人間も描かれてるし、笑いや細かいオチもちりばめられてるし。だからお金を出す価値はあるけど、映画として見たら興奮度が足りなかった。どちらかというとビデオで何回も見たいタイプのドラマだったという感想を持ちました。

だから劇場に連れてきてくれたキムタクが偉いということで(笑)。

『踊る大捜査線』の再放送


関東地区では夜のゴールデンタイムでの放送の視聴率を上げるために、昼間にドラマ『踊る大捜査線』の再放送を12日までしていました。

本放送のときにはあまりドラマを見る生活をしていなかったので、あらためて見てみると、確かに若干時代を感じさせる部分はあるものの、よくできてるドラマだと思いました。

金曜日の夜に『踊る大捜査線 THE MOVIE』を放送し、土曜にも、また翌週にもこのシリーズの映画がテレビで放送されるわけですが、そういう流れとは関係なしに、『HERO』の映画を見たときに、「これって『踊る大走査線』と同じ手法だよな」とふと思い出しました。

「なにをいまさら」と思われる方もいらっしゃるでしょうが、私は日本の映画やドラマはキャストで見てしまうので、脚本や監督、プロデューサーってあんまり意識してないんですね。

映画の『HERO』『踊る大捜査線 THE MOVIE』も同じプロデューサーだと知る前に、売り出していく戦略はかなり似通ったものを感じましたけど、「だからどうなの?」ってことになると、私の個人的な感触としては内容の“映画的興奮”てことになっちゃうのかなと。

金曜の夜に『踊る大捜査線 THE MOVIE』を見たけど、「これには“映画的興奮”あったよな」って思いました。

『踊る大捜査線 THE MOVIE』の署長のマグカップと久利生検事のスペイン語会話セットと小道具の使い方が同じだよなぁ……とかつぶやいてしまいました。

『踊る大捜査線』と『HERO』の正義感の違い


2つのドラマは片方は警察署、片方は地方検察庁、主人公は巡査部長、検事で、登場人物はそれぞれみんな好き勝手にやっているようで、意外と心の中では正義感があり、それを思い出させてくれるのが型破りな行動をする主人公だという構図は同じです。

『踊る大捜査線』は警察署が舞台だけに登場人物が多くて、主人公のまわりにいる人物一人一人を描ききることは難しいですが、『HERO』は登場人物が限られているため、一人一人がはっきりと描くことができるという違いはありました。

『HERO』の主人公、久利生公平(木村拓哉)は、過去に自分が検挙されたときの検事像にあこがれて「事件の真相を正しく知る」ことに正義感を燃やすのですが、『踊る大走査線』の主人公、青島俊作(織田裕二)は所轄の事件捜査がメインではりますが、警察という組織内に起きる軋轢(あつれき)と戦っているという一面もあります。

いかりや長介扮する和久平八郎が青島のことを「あいつは自分の中に法律を持っていて、それは絶対破らない」と評していましたが、青島は自分の心の中に正義感を持っているわけです。

『HERO』は人物を描ききることでは『踊る大捜査線』より上手ですが、主人公の人物像を描くのは『踊る大走査線』のほうに少し軍配が上がるのかな。それは巡査部長と検事の立場が違うから仕方ないともいえるし、役者の力量にも若干関係あるかもしれないですね。

ただ、最近再放送で「あいつは自分の中に法律を持っていて、それは絶対破らない」みたいなことを聞いたときに大人はみんなグサッと来たんじゃないかな。大人になれば大なり小なり心の傷を負っているわけで、自分の中で決めたルールを何らかの理由で破ってしまう局面が何度か出てくるのです。

「だから大人になんかなりたくない」という若者の気持ちは分かるし、自分自身も正直、物知り顔の大人になんかなりたくないです。でも現実に生きていくには多少なりとも“汚れた”ことをしなくてはいけない場合もあるでしょう。現代人は常にそういう葛藤の中で生きていかなければならないのです。

でも若い世代の人たちにはできることなら澄んだ心で生きていってもらいたいから、こういう映画がヒットするのは悪くはないなと思います。

P.S. 『HERO』は15日から昼間また再放送するようです。
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posted at 12:52│コメント(1)ドラマ 

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この記事へのコメント

1. Posted by ピーナッツ   2009年07月26日 08:07
「HERO」、1200円に賛成!正直、僕は、謎解きの内容も…もう一つだった。
ぶっちゃけ、テレビの連続ドラマで、ヒットした作品は、テレビサイズなんだと思う。普段、テレビでやってる事を大きくしただけ…。制作費をかけ、キャストを豪華にし、チョットしたスケール感を宣伝に使っちゃった。…それだけ。
「HERO」の他にも、「西遊記」「Rookies(つづりあってる?)」「相棒」「ごくせん」…。規模は、おっきんだけどなぁ…、それだけ。
昔、哀川翔がインタビューで言ってた一言(あまりに短い)が正解だと思う。「哀川さん、映画とテレビの違いは何だと思いますか!?……あのぅ、スクリーンとブラウン管の…」 「器だな」(食い気味に)。

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